農業パークの最高峰!モクモク手づくりファームを家族で楽しむ裏技
伊賀 の 里 モクモク 手づくり ファームのゲートをくぐると、朝露に濡れた牧草と燻煙のスモーキーな香りが鼻腔をくすぐる。三重県伊賀市の静かな山間に位置するこの広大な敷地は、都会の喧騒から逃れてきた人々で連日活気に満ちている。単に動物を眺めるだけの観光牧場ではない。生産、加工、販売、そして命の教育までを一心に体感できる体験型農業テーマパークとして、独自の進化を遂げている。
週末ともなれば駐車場には県外ナンバーがずらりと並ぶが、伊賀 の 里 モクモク 手づくり ファームの真価は、その混雑を潜り抜けた先にある濃密な体験の数々にある。泥だらけになって野菜を収穫する子どもの歓声、工房から立ちのぼる焼きたてパンの湯気、そして職人が丁寧に仕上げるハムの深い旨味。ここでは、食卓に届くまでのすべての物語が目の前で紡がれている。
泥臭い挑戦から生まれた軌跡!株式会社モクモクと木村修氏が描いた6次産業化の原点
今日、日本各地で耳にする「6次産業化」という言葉。その先駆的な成功モデルとして農林水産省からも高く評価されているのが、このファームを運営する株式会社モクモクだ。原点は1980年代後半、養豚農家の生き残りをかけ、代表の木村修氏らが始めたわずかな豚肉加工の試みだった。添加物を極力抑え、肉本来の旨味を追求した手づくりハムづくりは、当時の流通常識からすれば無謀な挑戦に過ぎなかった。
しかし、本物を求める消費者の声は確実に広がった。農業(1次)が加工(2次)を手がけ、自ら直売や観光(3次)へと展開する。木村氏らが貫いたのは、効率優先の大量生産ではなく、顔の見える関係性だ。三重県伊賀市の豊かな風土と職人の愚直なクラフトマンシップが結実し、今や全国から視察が絶えないアグリビジネスの聖地となった。
【最新攻略】ウインナー作り体験と混雑回避!家族で120%楽しむ取材班の極意
現地を訪れる家族連れの圧倒的一番人気が「手づくりウインナー教室」だ。氷水で冷やした豚ミンチ肉にスパイスと天然塩を加え、手のひらの温度で脂が溶けないよう素早く練り上げる。羊腸に専用の絞り器で肉を詰めていく作業は、大人も子どもも思わず息をのむ真剣勝負。腸が破れて肉が飛び出したり、太さが不揃いになったりするハプニングすら、家族の忘れられない笑顔に変わる。
取材班が掴んだ混雑回避の鉄則は明快だ。連休や週末の体験枠は、事前予約が基本。大手旅行サイトの「じゃらんnet」や地域観光ポータルの「観光三重」でも常に注目ランキング上位に位置するため、予定が決まり次第の即時確保が欠かせない。当日枠を狙うなら、午前の開門直後に工房前インフォメーションへ直行するのがベストだ。体験後は園内のミニブタショーやジャージー牛の乳搾りへスムーズに移動できるよう、タイムスケジュールを逆算して組むことが、一日を快適に遊び尽くす決定打となる。
表メニューには載らない味も?知る人ぞ知る限定グルメと工房の舞台裏を独自取材
園内を歩くと、あちこちから食欲をそそる香りが漂ってくる。レストラン「PaPaわいわい」で提供される地元野菜たっぷりのビュッフェや、工房直送の極太スペアリブは定番の主役だが、取材班が注目したのはファーム内のパン工房や地ビール工房が手がける季節の限定品だ。
伊賀の伏流水で仕込まれるクラフトビールは、無濾過・非加熱処理にこだわった酵母が生きる一杯。仕込み樽ごとに微妙なニュアンスの違いが楽しめる。さらに、直売所「ゆうの丘」の片隅でひっそり販売される限定の切り落とし燻製ベーコンは、見つけたら即買いすべき隠れた逸品だ。不揃いな形ゆえに表舞台のギフトセットには入らないが、脂の甘みとスモークの乗り具合は一級品そのもの。ファームの職人たちが日々本気で肉と向き合っている証拠が、こうした細部に宿っている。
農業と観光の幸福な共存——国内外が注目するアグリツーリズムの最先端
ただ遊んで食べるだけでは終わらないのが、この地が持つ磁力だ。田んぼの泥に足を取られながらの田植え体験、椎茸の原木栽培の見学、堆肥を使った循環型農業のレクチャーなど、滞在そのものが生きた教科書となっている。農林水産省が推進するインバウンド向けのアグリツーリズムの文脈でも、ここ伊賀の取り組みは先進事例として国内外の研究者や旅行者から熱い視線を浴びる。
都市住民にとって農業は遠い存在になりがちだ。しかし、土を耕し、作物を育て、自らの手で調理して食べる一連の流れを五感で知ることで、食べ残しやフードロスに対する意識は劇的に変わる。子どもに「いただきます」の本当の意味を教えたいと願う親たちが、何度でもここへ足を運ぶ理由がそこにある。
遊び疲れた体を包み込む「野天もくもくの湯」と宿泊キャビンで過ごす至福の夜
園内を歩き尽くした夕暮れ時、旅の締めくくりとして外せないのが「野天もくもくの湯」だ。地下から湧き出る生きた天然温泉が、心地よい木の香りが漂う露天風呂に注がれている。露天風呂から見上げる伊賀の星空と、頬をなでる澄んだ夜風。歩き疲れた足腰がじんわりとほどけていく感覚は格別だ。
日帰り利用も人気だが、ファームの魅力を骨の髄まで味わうならドーム型の宿泊キャビン「もくもくヴィレッジ」への宿泊を強く勧めたい。宿泊者限定の「朝の農作業お手伝い」や、搾りたてのジャージー牛乳を味わう朝食ビレッジツアーは、日帰り客が立ち入れない静寂のファームを独占できる贅沢な特権だ。じゃらんnet等での宿泊枠は争奪戦となるため、数ヶ月前からの計画的な手配が欠かせない。
食卓の未来をつなぐ場所——現地取材で見えた「命をいただく」教育のリアル
ファームの一角にある豚舎の前に立つと、愛らしいミニブタたちが無邪気に駆け寄ってくる。そのすぐ隣の工房では、豚肉を使ったハムやソーセージが作られている。一見すると残酷な対比に思えるかもしれない。しかし、これこそがモクモクが逃げずに提示し続ける最大のメッセージだ。
命を奪って生きているという事実から目をそらさず、だからこそ感謝し、余すところなく美味しくいただく。ウインナー作り体験を終えた子どもたちが、自分で詰めたソーセージを一口かじった瞬間に見せる真剣な表情。その瞳の奥には、スーパーのパック詰め肉からは決して学べない確かな命の重みが刻まれている。美味しい笑顔の奥に、確かな哲学が息づく場所。伊賀の山あいに広がるこのファームは、私たちが忘れかけた食の原点を今日も力強く照らし出している。 (出典: 伊賀 の 里 モクモク 手づくり ファーム(Yahoo!ニュース))